社長ブログ
洗濯物は“外干し派”or“部屋干し派”?共働き家庭の正解はこれ
共働き世帯の家事の中でも、特に大きな負担となりやすいのが「洗濯」です。
朝は忙しく、結局夜間に洗濯機を回すというご夫婦も多いでしょう。
しかし、夜間洗濯では外干しはできず、部屋干し特有の生乾き臭や、部屋の景観の乱れがストレスになりがちです。
この記事では、夜しか洗濯できない共働き家庭の悩みを根本から解決するため、
「サンルーム」「ガス乾燥機」「室内物干し」の3つの選択肢を徹底比較し、最も効率的でストレスフリーな「正解の動線計画」をご提案します。
💧 共働き家庭が直面する洗濯の課題と「3種の神器」
共働き家庭の洗濯課題は、主に「時間」と「天候」に集約されます。
- ・時間:夜間に洗濯すると、外干しできず、翌朝までに乾かす必要があります。
- ・天候:天気予報に左右され、急な雨で帰宅後に洗濯物を取り込む手間が発生します。
- ・臭い:部屋干しによる生乾き臭や、干しきれない洗濯物がリビングを占拠するストレス。
これらの課題を解決するために、新築・リフォームで導入を検討すべき「洗濯の3種の神器」が、**サンルーム、ガス乾燥機、室内物干し**の3つです。
まずはこの3つを比較してみました。
| 比較項目 | サンルーム/インナーバルコニー | ガス衣類乾燥機(乾太くん等) | 室内物干し(ホスクリーン等) |
|---|---|---|---|
| 初期費用(概算) | 高(200万円〜) | 中(15万円〜30万円+設置費) | 低(数万円〜10万円) |
| 乾燥時間(5kg換算) | 長(天候による) | 極短(50分〜60分) | 長(湿度・換気による) |
| 仕上がり/臭い | ◎(自然乾燥)/×(夜間は不向き) | ◎(ふっくら、殺菌効果)/◎(臭いなし) | △(生乾きリスク)/△(臭いリスク) |
| 設置場所 | 屋外(増築・バルコニー) | ランドリー/脱衣所 | リビング/廊下/専用室 |
| 夜間洗濯との相性 | △(乾きにくい) | ◎(最強) | 〇(エアコン・除湿機併用必須) |
要点:夜間洗濯が中心の共働き家庭にとって、乾燥時間と仕上がりの質の観点から、ガス乾燥機が圧倒的に優位です。
☀️ 選択肢1:天候に左右されない「サンルーム・インナーバルコニー」

「やっぱり太陽光と風で乾かしたい」という自然乾燥派のニーズに応えるのが、サンルームやインナーバルコニーです。
屋根と壁で囲われているため、急な雨を気にせず、夜間でも安心して干しっぱなしにできる点が最大の魅力です。
- ・メリット:天候に左右されない外干しを実現。日中は太陽光で殺菌・乾燥できる。
- ・デメリット:乾燥スピードは天候に依存。設置に高額な費用と余裕のあるスペースが必要。花粉やPM2.5の時期は窓を閉める必要があり、換気が悪くなる。
サンルームを検討する際は、**夏場の高温対策と換気計画**が必須です。
窓を全開にできる構造にするか、専用の換気扇やシーリングファンを設置し、
熱がこもらないように設計しましょう。間違っても大きな窓がある面に設置しない様にしてください。
夜間や梅雨時期は、除湿機やサーキュレーターの併用が前提となります。
🔥 選択肢2:家事時間をゼロにする「ガス衣類乾燥機」

共働き家庭の「正解」を一つだけ選ぶなら、最も強力な候補となるのが、**ガス衣類乾燥機**です。
中でも「乾太くん」などに代表されるガス式は、大容量の洗濯物を約50分という短時間で、電気式の約1/3〜1/5の時間で乾かせます。
ガス乾燥機のメリット:時短と快適性
- ・圧倒的なスピード:帰宅後すぐに洗濯、乾燥を回せば、寝る前にすべての洗濯物を畳むことが可能です。
- ・ふっくら仕上がり:大風量の熱風で乾燥させるため、タオルなどがふっくら仕上がり、シワも伸びやすいです。
- ・経済的なランニングコスト:乾燥時間自体が短いため、トータルの光熱費は電気式より安価になる傾向があります。
- ・清潔性:高温で乾燥させるため、モラクセラ菌などの生乾き臭の原因菌を殺菌する効果も期待できます。
ガス乾燥機のデメリットと設置の注意点
ガス乾燥機を導入する場合、初期費用に加えて**ガス栓の増設工事と排気ダクトの設置**が必須となります。
- ・設置場所:湿気を含んだ熱風を排出するため、必ず屋外への排気が必要となります。設置場所(ランドリールームや脱衣所など)と屋外の距離を考慮する必要があります。
- ・設置費用:本体費用に加え、ガス配管工事、排気ダクト工事、専用台の費用がかかります。便利なリースという方法も選択肢があります。
- ・洗濯動線:洗濯機→乾燥機→収納(ファミリークローゼットなど)の動線を「一直線」にすることで、洗濯ストレスがゼロになります。
選択肢3:手軽で汎用性の高い「室内物干しスペース」

室内物干し(ホスクリーン、昇降式物干しなど)は、最も手軽に導入できる選択肢です。
- ・メリット:初期費用が安い。使わないときは収納でき、空間の邪魔にならない。
- ・デメリット:乾燥に時間がかかり、生乾き臭のリスクがある。干している間は空間が占拠される。
単なる部屋干しにならないためには、「乾燥機・除湿機・換気」の3点セットが必須です。
物干しスペースの近くにエアコンや除湿機を設置し、24時間換気のルート上になるよう計画しましょう。
また、洗面所や脱衣所の上など、水回り近くに設置すれば、洗濯・干す・しまうの動線が短縮できます。
💡 共働き家庭の「正解」はこれ!複合的な動線計画
夜間洗濯がメインの共働き家庭にとって、家事ストレスを最小限にする「正解」は、「ガス乾燥機」です。
これを主軸に、「室内物干しスペース」を補助として組み合わせる**複合的な動線計画が不可欠です。
ベストな動線:洗濯→乾燥→畳む→しまうの最短ルート
洗濯物の家事ストレスは「移動距離の長さ」に比例します。
以下の動線を実現することで、洗濯物を干す手間自体をなくしましょう。
1.洗う・乾燥:洗濯機の上にガス乾燥機を設置し、移動ゼロで乾燥を開始。
2.畳む:乾燥機から取り出し、すぐ横のカウンター(造作棚)で畳む。
3.しまう:カウンターのすぐ下や背面に、家族全員の衣類を集約した「ファミリークローゼット」を配置。
この「ランドリールーム完結型」の動線は、
**「洗う→干す(移動)」の工程を省略し、「乾燥→畳む(場所移動なし)」に集約する**
と夜間でもスムーズに家事を終わらせることができます。
「室内物干し」は補助と予備として活用
ガス乾燥機を導入しても、デリケートな衣類やニット類など、機械乾燥できないものは残ります。
これらを干す場所として、室内物干し(ホスクリーンなど)をガス乾燥機の横のスペースに設置しておきましょう。
メインの洗濯は乾燥機に任せ、室内干しはあくまでも予備や補助的な役割とすることで、
「外干し・部屋干し・乾燥機」のすべてのメリットを活かせる、理想的な洗濯環境が完成します。
✅ 共働き家庭の洗濯計画チェックリスト
ストレスフリーな洗濯動線を実現するために、以下の項目を設計時に確認しましょう。
▢・洗濯機とガス乾燥機を縦に配置できるスペースを確保しましたか?
▢・ガス乾燥機用に、ガス栓と屋外排気ダクトの設置計画がありますか?
▢・洗濯機・乾燥機のすぐ横(または背面)に、洗濯物を畳む作業台(カウンター)を設けましたか?
▢・洗濯→乾燥→畳む→しまう(ファミリークローゼット)の移動距離が最短になる動線ですか?
▢・デリケート衣類用の補助的な室内物干し(ホスクリーン等)を確保しましたか?
▢・室内物干しを使うスペースに、除湿機やサーキュレーターを置くためのコンセントを設けましたか?
▢・洗濯物の一時的な仕分けや収納ができる収納棚を、ランドリースペースに設置しましたか?
❓ よくある質問
- Q. ガス乾燥機のランニングコストは電気式と比べて本当に安いですか?
- はい、一般的にガス乾燥機は電気式の約1/3〜1/5程度の時間で乾燥が完了するため、トータルのランニングコストは安くなります。
- 特にガス料金が安い地域や、ガスと電気をセット契約している家庭では経済的メリットが大きいです。
- Q. サンルームを設置する場合、どのくらいの広さが必要ですか?
- 一般的なファミリー世帯の洗濯物量であれば、1.5畳~2畳程度の広さが目安です。
- この広さがあれば、物干し竿を2〜3本設置でき、人が通るスペースも確保できます。
- 冬場や梅雨時期の洗濯物の一時的な避難場所としても機能します。
- Q. 室内物干し(ホスクリーンなど)を設置する際のベストな高さは?
- 物干し竿の高さは、身長プラス15cm〜20cm程度(一般的には175cm〜185cm)が目安です。
- 干す時も取り込む時も手が届きやすく、かつ洗濯物が床につかない高さにしましょう。
- 昇降式であれば、使う時だけ下げ、使わない時は天井に収納できるため、空間の邪魔になりません。
- Q. ガス乾燥機を設置する際の排気ダクトの注意点はありますか?
- ガス乾燥機は湿気を含んだ熱風を屋外に排出するため、専用の排気ダクトの設置が必須です。
- 設置場所は、排気口が近隣住民の迷惑にならないよう、特に窓や隣地境界線との位置関係を設計士と確認しましょう。
- また、ガス栓の接続工事も必要となります。
📝 まとめ:家事の時短こそ、共働き家庭の家づくりの鍵
時間や天候に左右されない「ガス乾燥機」をメインの乾燥手段とし、
デリケートな衣類は「室内物干し」で処理するという複合的な戦略が、最もストレスの少ない方法です。
洗濯機・乾燥機・畳み台・収納が最短距離でつながる「ランドリールーム完結型」の動線を計画することで、
夜間洗濯の負担を劇的に減らすことができます。
家事の時短を実現する設備投資と動線計画こそ、
共働き家庭の家づくりにおいて、最も価値の高い選択と言えるでしょう。
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