社長ブログ

子どものアレルギー対策にも。換気と空気環境の初歩

子どものアレルギー対策にも。換気と空気環境の初歩

小さな子どもがいる家庭が知っておきたい知識

 

小さな子どもがいる家庭にとって、健康を守る上で最も大切な要素の一つが「室内の空気環境」です。

 

アレルギーや喘息のリスクが高まる今、家づくりの段階から換気計画を正しく理解し、住み始めてからも適切なメンテナンスを行うことが欠かせません。

 

今回は、24時間換気の役割、効果的な窓開けのコツ、空気清浄機とのバランスなど、子どもの健康を守るための「空気の初歩」について解説します。

 

🌬️ 換気の基本:24時間換気システムの意味と働きとは?

 

2003年以降に建てられたすべての住宅には、シックハウス対策として、建築基準法で24時間換気システムの設置が義務付けられています。

 

1. シックハウス対策:有害化学物質の排出

 

新しい建材や家具からは、微量のホルムアルデヒドやVOC(揮発性有機化合物)といった有害な化学物質が放出されています。

 

特に小さな子どもは体が小さく影響を受けやすいため、24時間換気システムは、

 

これらの化学物質を常に外へ排出し、室内の濃度を下げるという重要な役割を担っています。

 

2. 結露・カビ対策:湿度コントロール

 

生活によって発生する水蒸気(調理、入浴、呼吸など)をそのままにしておくと、窓や壁に結露が発生し、カビの原因となります。

 

カビはアレルギーや喘息の大きな原因物質です。24時間換気は、計画的に湿気を排出し、結露を防ぐ役割も果たします。

 

このため、寒い・暑いといった理由でシステムを止めてしまうのは絶対に避けましょう。

 

3. 二酸化炭素濃度の上昇防止

 

気密性の高い住宅では、人が多く集まると二酸化炭素(CO2)濃度が上がりやすくなります。

 

CO2濃度が高い環境は、子どもの集中力低下や眠気を誘うことが研究で示されています。

 

24時間換気は、常に新鮮な空気を取り込むことで、健康的なCO2濃度を維持します。

 

要点:24時間換気は、シックハウス、カビ、CO2濃度上昇を防ぐための「生命維持装置」です。 

原則、止めずに使い続けましょう。

 

💨 24時間換気・窓開け・空気清浄機の「使い分け」

 

室内の空気環境を最適化するためには、それぞれの機器や方法の特性を理解し、バランスよく使い分けることが重要です。

 

【基本】24時間換気:継続的な空気質の維持

 

これは**「空気環境の土台」**であり、前述の通り、常に作動させ続けます。

 

特に外気を取り込む給気口のフィルター掃除を怠ると、換気効率が大幅に落ちるため、最低でも半年に一度は清掃しましょう。

 

【補足1】窓開け:一時的な汚染物質の緊急排出

 

 

調理や焼き肉をしたとき、来客があったとき、湿度が急上昇したときなど、一時的に汚染物質濃度が高まった時は窓開けが最も効果的です。

 

効率的な窓開けのコツ:

 

対角線上にある窓を5〜10分間、全開にすると、家全体に強い風の流れができ、空気の入れ替えが瞬時に行われます。

 

長時間開けすぎると、せっかく整えた室温や湿度が乱れるため注意しましょう。

 

【補足2】空気清浄機:室内の浮遊物質の除去

 

 

空気清浄機は、外気から入ってきた花粉やPM2.5、室内で発生したハウスダストやペットの毛など、

 

**「室内の空気に浮遊している粒子状の汚染物質」**を取り除く役割を担います。

 

換気(入れ替え)では除去しきれない粒子を捕集するために使用しましょう。

 

要点:24時間換気はベース、窓開けはスポット(一時的)、空気清浄機は粒子除去という役割分担を理解しましょう。

 

 

✅ アレルギーに強い家を作るための建築的な選択

 

子どものアレルギー対策を考えるなら、家を建てる段階で換気システムの種類や建材の選択にこだわるべきです。

 

1. 換気システムは「第一種」と「フィルター性能」に注目

 

第一種換気システム(給気・排気ともに機械で行う)は、外気を取り込む際に**フィルターを介す**ため、花粉やPM2.5を効果的に除去できます。

 

特に、熱交換機能付きの第一種換気は、外の空気を取り込む際に室内の排気から熱を回収するため、

 

冷暖房費の節約にもなり、一年中快適な温度で換気が可能です。

 

2. シックハウス対策としての「F☆☆☆☆」建材の選択

 

壁紙やフローリング、接着剤などに含まれるホルムアルデヒドの放散量は、JAS/JISによって等級が定められています。

 

最も安全な等級である「F☆☆☆☆(エフ・フォースター)」マークの建材や家具を選ぶことで、

 

シックハウスの原因となる化学物質のリスクを最小限に抑えることができます。

 

3. 湿度対策:高気密・高断熱は結露対策の前提

 

ダニ・カビ対策に必須なのは湿度コントロールです。

 

高気密・高断熱の家であれば、室温が安定し、結露が発生しにくくなるため、

 

そもそもカビが発生しにくい環境を物理的に作ることができます。

 

要点:換気システムのフィルター性能と建材のF☆☆☆☆等級を確認し、高気密・高断熱な家づくりを進めましょう。

 

 

❓ よくある質問

 

Q. 24時間換気システムはいつ止めてもいいですか?

 

A. 原則として、24時間365日止めずに稼働させ続けるのが基本です。
建築基準法では、シックハウス対策のために、居室の空気が2時間で入れ替わるよう、換気設備の設置が義務付けられています。
止めてしまうと、二酸化炭素濃度の上昇や、建材に含まれる化学物質(VOC)の滞留を招き、健康被害やカビの原因になります。

 

Q. 窓を開ける換気(自然換気)と24時間換気、どちらが効果的ですか?

 

A. それぞれ役割が異なります。24時間換気は計画的・継続的な空気の入れ替えが目的ですが、
窓開けは調理や来客時など、一時的に汚染物質濃度が高まった時の緊急的な換気に有効です。
窓開けは、対角線上の窓を短時間(5〜10分程度)開けるのが最も効率的です。

 

Q. アレルギー対策のために導入を検討すべき換気システムの機能は?

 

A. 花粉やPM2.5、黄砂などの外気の汚染物質を家の中に入れないため、
給気口に高性能フィルター(HEPAフィルターなど)を装着できるシステムを選ぶべきです。
また、湿度管理はダニやカビ対策に必須なので、全熱交換型換気システムであれば、
排気の熱と一緒に湿度も回収でき、室内の湿度を安定させやすくなります。

 

 

子どもの健康は、親にとって何よりも大切です。

 

家を建てる際に、換気計画を深く考え、正しい知識を持って住み始めるだけで、

 

アレルギーやシックハウスのリスクを大きく減らすことができます。

 

特に24時間換気システムの役割を理解し、メンテナンスを怠らないことが、

 

子どもたちの健やかな成長をサポートする快適な室内環境を維持する鍵となります。

 

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