社長ブログ

飯塚市で失敗しない土地選び|注文住宅の日当たりを決める南道路・北道路の違い

飯塚市で失敗しない土地選び|注文住宅の日当たりを決める南道路・北道路の違い

 

快適な暮らしに欠かせない「日当たり」「通風」は、家の設計だけでなく、その土台となる「土地の選び方」で9割が決まります。

 

特に、土地がどの方向の道路に接しているか(接道方向)によって、日当たりを確保するための間取り計画は大きく変わってきます。

 

この記事では、土地選びの際に知っておくべき太陽の動きの考え方を解説し、南道路・北道路などの方位によるメリット・デメリット、

 

そして隣家や周辺環境から日当たりと風の通り道をシミュレーションする具体的なコツをご紹介します。

 

1. 日当たりを左右する「接道方向」と方角の基本

 

日本では、日当たりの良い南側にリビングや庭を配置するのが理想とされるため、接道方向は土地の価値と間取りの自由度に大きく影響します。

 

南道路・北道路の特徴とプランニング

 

土地の接道方向ごとの一般的なメリットとデメリットを理解しておきましょう。

 

🌞 南道路(南側が道路に接している土地)

 

【メリット】

 

 

南側に庭やリビングを配置しやすく、一日中安定した採光を得やすい。

 

南側に駐車スペースや庭を確保できるため、開放感が出やすい。

 

土地価格が高くなる傾向があるが、その分資産価値も安定しやすい。

 

 

🏠 北道路(北側が道路に接している土地)

 

 

 

【デメリット】

 

南側に家を建てるため、日当たりが隣家(南側)に依存しがち。

 

南側を空けて庭を設けるために、建物を北側に寄せた「北側寄せ」のプランニングが必要になる。

 

北側に玄関や駐車場を配置するため、南側の日当たりを最大限に確保できる。

 

土地価格が南道路に比べて安くなる傾向があり、予算を建物に回しやすい。

 

南道路は日当たり確保が容易ですが、北道路でも工夫次第で採光は十分に可能です。

 

特に北道路は、道路側に庭がないためプライバシーを守りやすいというメリットもあります。

 

2. 土地を見るときの“太陽の動き”の考え方

 

日当たりを正しく予測するためには、季節によって太陽の角度(南中高度)が大きく変わることを理解しておく必要があります。

 

夏と冬で変わる太陽の角度(南中高度)

 

日本では、太陽は真上ではなく南寄りの空を通りますが、その高さは季節で異なります。

 

夏至(夏): 太陽の角度が高く(南中高度が高い)、隣家や障害物による影ができにくい。日当たりが良すぎるため、日射遮蔽(遮光)が重要になります。

 

冬至(冬): 太陽の角度が低く(南中高度が低い)、隣家や向かいの建物の影が大きく長くなります。冬にどれだけ日差しが入るか(日射取得)が、暖房費に直結します。

 

 

現地で日当たりをシミュレーションするコツ

 

 

現地を訪れる際は、以下のポイントで冬場の日当たりを予測しましょう。

 

訪問時間:午前10時〜午後2時の間に現地を訪れましょう。この時間帯に日差しが入るかが重要です。

 

影の長さの測定:現地で自分の影の長さをチェック。冬至頃の南中時(正午頃)は、影の長さは自分の身長の約2倍になると言われています(緯度による)。隣家やマンションの影が敷地のどこまでかかるかをシミュレーションできます。

 

隣家の壁の位置:特に南側の隣家の建物の配置と高さを確認し、影が自分の敷地内に落ちる時間を予測します。

 

冬にしっかりと日差しを取り込める土地は、暖かく光熱費を抑えやすい「パッシブデザイン」の家づくりに有利です。

 

3. 快適性を高める「通風」の考え方とチェック方法

 

「風の通り道」である通風は、夏の暑さを和らげ、室内の湿度を下げ、カビの発生を防ぐ上で非常に重要です。

 

通風の基本:風の入口と出口を確保する

 

通風を確保する基本は、「風の入口」「風の出口」を対角線上に設けることです。

 

 

風上と風下

 

土地の周辺で、季節ごとの風向き(卓越風)を把握し、風上側に窓を配置し、風下側に対角線上の窓や勝手口を設ける計画を立てましょう。

 

窓の種類

 

縦すべり出し窓やルーバー窓など、風をキャッチし室内に入れやすい窓を採用することも通風対策になります。

 

現地で通風をチェックするコツ

 

隣家の位置と窓の配置を見る

 

隣接する建物の配置を見て、風を遮る壁が立ちはだかっていないか、隣家の窓が自分の家の窓と対面していないかを確認しましょう。

 

対面しているとプライバシーと通風の両立が難しくなります。

 

 

周囲の植栽や地形を確認する

 

生垣や高い木が、風を遮っていないか。

 

周囲の高低差のある地形は、風の流れを予測する上で重要なヒントになります。

 

特に周囲に背の高い建物が密集しているエリアは、設計時に風の通り道を確保する工夫がより重要になります。

 

 

近隣の状況をヒアリングする

 

建築会社や不動産会社に、検討エリアの「夏場の風通し」の情報を聞いたり、可能であれば近隣住民に直接話を聞いてみることも有効です。

 

「夏は風がよく通る」「この角は風が強い」といった具体的な情報は、図面だけでは得られません。

 

💡 まとめ:日当たりと通風は「設計で補う」視点が重要

 

 

「日当たりが完璧な土地」を探すのは至難の業です。

 

大切なのは、土地の持つ特性(接道方向、隣家との関係)を理解し、そのデメリットを家の「設計や間取り」でどう補うかを考えることです。

 

北道路だからと諦めるのではなく、日当たりを最大限に確保できる間取りにし、通風を意識した窓配置にすることで、どんな土地でも快適な住まいづくりは可能です。

 

土地と建物の専門家である建築会社と連携し、立地と季節に応じた太陽と風の動きを味方につける設計を目指しましょう。

 

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